新旧耐震基準の違いについて
耐震基準は、地震による建物の倒壊や崩壊を防ぐための性能基準です。
この基準は建築基準法によって定められており、新たに建てる建物はこの基準を守る必要があります。
新旧耐震基準の違いについて、詳しく説明いたします。
旧耐震基準とは
旧耐震基準は1950年から1981年5月まで使用されていました。
この基準では、地震による倒壊や崩壊を防ぐ基準は、震度5強程度の揺れが10年に1度程度発生することを考慮して設定されていました。
しかし、この基準は大きな地震が起こる場合についてはあまり考慮されていませんでした。
1978年に宮城県沖地震が発生し、建物の倒壊やブロック塀の損壊など大きな被害が発生したことから、この基準の問題点が明らかになりました。
この教訓を受け、1981年6月1日をもって新たな耐震基準が導入されることになりました。
新耐震基準とは
新耐震基準は、旧耐震基準の代わりとなる基準です。
この基準では、地震への対策がより徹底的に行われています。
倒壊や崩壊を防ぐ基準は、より大きな地震にも対応できるように設定されています。
新たな耐震基準の導入により、建物の耐震性が向上し、地震による被害を最小限に抑えることが期待されています。
建物を新築する場合は、必ず新耐震基準を適用し、建物の安全性を確保するようにしてください。
参考ページ：新耐震基準確認方法｜旧耐震基準と新耐震基準の確認方法とは？
耐震基準の調べ方
建物の耐震基準は、建物がいつ建てられたかによって大体判断することができます。
建物が1981年6月1日以前に建てられた場合は、旧耐震基準が適用されている可能性が高くなります。
一方、1981年6月1日以降に建てられた場合は、新耐震基準が適用されていることが一般的です。
ただし、正確な耐震基準を知りたい場合は、建築基準法や関連する法令や規則を確認する必要があります。
建物の設計や建築年代の情報を取得し、詳細な調査を行うことで、正確な耐震基準についての情報を得ることができます。
新耐震基準の適用基準は、建築確認日によって判断される
新たな耐震基準は、1981年6月1日以降に適用が開始されました。
現在、2022年を考えると、築40年以内の建物は基本的に新耐震基準に基づいて建築されていると思われます。
しかし、築40年近くの建物を借りたり購入したりする際には、建築確認日を確認することが重要です。
なぜなら、実際の耐震基準の適用は、建物の建築確認申請が受理された日に基づいて判断されるからです。
例えば、建物の完成日が1981年10月と表示されていても、実際の建築確認日が1980年10月であれば、その建物はおそらく古い耐震基準で建てられている可能性が高いと考えられます。
したがって、建築確認日を確認することによって、建物が新耐震基準に適合しているかどうかを確認することが安心です。